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外貨建て資産負債の為替換算の注意点とポイント


外貨建て資産負債とは?

外貨建て資産負債とは円以外の通貨による金銭債権債務などで

円ベースに直す必要があるものです。

 

日本で会計を行う場合には円で記帳をしますので

外貨ベースで金額を記帳することができません。

 

税法上でも会計と同様の考え方が採用されており

法人税と所得税において外貨を円に修正する規定があります。

 

 

為替換算の注意点

為替換算とは外貨を円に直すことを言います。

例えば1ドルを100円に直すといったことです。

 

為替換算でのポイントはTTM、TTS、TTBのうち

どれを使うのかということです。

 

国税庁の通達では原則TTMで換算することになっています。

私も関与先の為替換算をする場合にはTTMで行っています。

 

為替換算を行う場合には通常、取引日のTTMを使いますが

外貨預金口座から円口座へ振り替えた場合に注意が必要です。

 

なぜなら円口座へ振り替えたときには円に入金された

金額は固定されてします。

 

従って外貨預金の通帳では外貨ベースですから

金額が外貨ベースで残高が存在します。

 

しかし帳簿上は円ベースとなっているので

実際に通帳間で振り替えた金額を記帳してみると

帳簿上の外貨口座では円ベースでマイナス残高

となってしまう場合があります。

 

このような時には通帳の外貨の残高を口座振替した日の

TTMで残高が残るように為替差損益を認識しておかないと

会計処理としておかしくなってしまいます。

 

要するに帳簿残高がマイナスとなった場合には

外貨の通帳に残っている残高に帳簿の金額を合わせる

という工夫が実務上で行うことになります。

 

話は変わりまして

取引した時のレートが存在しない場合があります。

 

この時には前日以前で存在する取引日における直近のTTMを

使った為替換算を行うことになります。

 

実例としては、日曜日に取引をした場合には

金曜日のレートを使うといったことですね。

 

間違っても次の日だからということで

月曜日のレートを使うことはできません。

 

 

 

為替換算の決算でのポイント

為替換算は決算においていつやるのが効率的なのか

ということがあります。

 

基本的には決算日が来たらすぐやりましょう!

理由は貸借対照表の各勘定科目の残高を〆ることが

できないからです。

 

例えば、為替換算を行わないと外貨預金の残高が合わない

外貨建ての売掛金や買掛金の残高が合わない、

債権債務の残高が合わないと貸倒引当金の設定ができない

など色々な決算手続きに影響があるからです。

 

最終的に財務諸表として損益計算書を作成します。

このときには表示上のポイントがあります。

 

為替差益と為替差損は営業外損益に表示されますが

営業外損益の表示は純額で表示することになっています。

 

従って損益計算書上では為替差益と為替差損が

一緒に表示されていると作成表示としては

間違っていることになります。

 

ですから為替換算が終わった時点で相殺仕訳をします。

つまり、次のように行います。

 

①為替差益>為替差損(金額は為替差損の金額を入力する)

(借方)為替差益 (貸方)為替差損

 

②為替差益<為替差損(金額は為替差益の金額を入力する)

(借方)為替差益 (貸方)為替差損

 

仕訳は同じなのですが入力する金額が異なります。

上記のように相殺仕訳を行うことで損益計算書に

為替差益又は為替差損が残ることになります。

 

 

 

 

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