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来年から改正される配偶者控除と配偶者特別控除


配偶者控除と配偶者特別控除とは?

1.配偶者控除

配偶者控除は、納税者に配偶者がいる場合には、

その配偶者の所得が38万円以下のときに、

納税者の所得から38万円

(70歳以上の配偶者の場合には、48万円)

を控除する制度です。

 

2.配偶者特別控除

配偶者特別控除は、納税者に配偶者がいる場合には、

その配偶者の所得が38万円超の時に、

その配偶者の所得金額の区分に応じて、

納税者の所得から一定額を控除する制度です。

 

 

ワンポイントアドバイス!

上記にある配偶者とは、婚姻関係がある場合の配偶者に

なりますので、内縁関係といった場合には、

配偶者に当てはまりません。

 

(所得税法83条~83条の2、85条)

参考サイト

配偶者控除

配偶者の所得がいくらまでなら配偶者控除が受けられるか

配偶者特別控除

 

 

見直しの内容とは?

図にすると、以下の様になります。

 

金額としては、以下の様になります。

 

要するに、今までは、配偶者自身の所得金額だけで

判断していたものに、納税者自身の所得金額の判断も

追加して判断することになりました。

 

上記の改正は、平成30年1月からです。

 

何が変わったのかというと、納税者自身の所得金額が

1,000万円超になると配偶者控除、配偶者特別控除共に

適用できなくなりました。

 

つまり、所得が1,000万円を超える方については、

増税ということになります。

税負担としては、課税所得が1,000万円とすると

38万円×43%=163,400円(国税・住民税合わせて)

ということになります。

 

平成28年度ベースで概算計算したところ、

年収が約1,230万円の方は所得が1,000万円を超える

ことになります。

 

しかし、配偶者自身の所得要件は緩和されます。

どこかというと、配偶者特別控除です。

年収ベース(給与収入の場合)は150万円まで

配偶者特別控除を受けられることとなります。

 

 

ワンポイントアドバイス!

年収が1,220万円を超える方は、増税になります。

家計の収支について来年から見直しすることを

お勧めいたします。

 

税金試算上は、163,400円としていますが、

所得が大きくなるにつれ、地方自治体からの

支援も少なっていくからです。

 

生命保険に大量に加入している方は、

この機会に見直してみると良いと思います。

年末調整をしていると、やたら生命保険だけに

加入している方が見受けられるからです。

 

 

今年の年末調整から影響している?

上記の改正にあたって、年末調整の資料である、

扶養控除等申告書の様式が変わっています。

以下が今回の年末調整で書いて頂く、平成30年分の

扶養控除申告書になります。

変わった部分は・・・

A源泉控除対象配偶者という名称です。

 

納税者の所得金額の判断が加わったこと、

配偶者の所得要件が緩和されたことの2つによって

源泉徴収の対象となる配偶者に影響が出るので、

源泉控除対象配偶者という区分が新たに創設されました。

 

 

この記事は、この記事を作成してる時点の法令に基づき

書かれています。法令に改正があった場合には、現在の

取り扱いとは違った取り扱いになる可能性があります。