消費税

【赤字でも消費税は発生する】消費税はどうして赤字でも納付になるのか?


消費税は赤字でも納付になる

消費税は損益が赤字であっても

納付になることがあります。

 

赤字でも消費税が納付になる

理由は法人税と所得税とは

異なる計算をするからです。

 

消費税の計算は

売上に対する消費税-支払った消費税

で計算するのが原則です。

 

これだけ考えるとさも

損益計算で消費税を計算する

ようなイメージをしてしまいますが

 

支払った消費税を控除する

仕組みの計算なので消費税を

支払っていない経費が存在します。

 

消費税を支払っていない大きな金額

になる経費とは人件費です。

 

人件費とは給料と事業主負担の

社会保険料の合計額です。

 

これが、赤字でも消費税が納付になる

からくりになります。

 

労働集約型の事業は仕入税額控除が少ない

一般的に労働集約型の事業では

仕入税額控除が少なくなる傾向があります。

 

仕入税額控除とは支払った消費税を

控除する仕組みのことで

 

労働集約型の事業とは経費の多くが

人件費で構成されているものです。

 

労働集約型の事業における消費税

の計算をイメージすると

 

売上に対する消費税-支払った消費税

の計算になる場合の

 

支払った消費税が人件費以外の

少なくなった経費に対応する部分に

限定されます。

 

結果、損益計算では

売上-原価ー販管費=営業損失

であったとしても

 

販管費の多くは人件費になるため

支払った消費税を構成する経費は

原価+販管費(人件費以下外)となり

 

多くは売上に対する消費税が

支払った消費税よりも多くなって

赤字であっても消費税が納付になる

ということになります。

 

 

消費税の納税と賞与が重なると資金繰りがヤバイ!

もう一つ、労働集約型の事業では

資金繰りの問題が発生することが

あり得ます。

 

消費税の納税する時期と

賞与を支払う時期が重なると

資金繰りを圧迫することがあります。

 

例えば、法人で決算月が4月決算で

あったとします。

 

申告は6月になり、消費税の納税が

発生しているとします。

 

ところが、賞与は6月と12月に支給する

決まりを持っていると考えると

 

6月に消費税の納税資金と

賞与の資金を用意しておく

必要があります。

 

資金繰りの問題は金額の多寡や

通常の運転資金に依存しますが

 

消費税の納税や賞与の支払いは

スポットで必要になる資金です。

 

労働集約型の事業では

消費税の納税と賞与の支払いが

被らないようにしておくと資金繰りは

比較にならないほど楽だと考えます。

 

 

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