建設業向け

【建設業】経理担当者を雇う場合にはどんな人が良いのか?


経理担当者を雇う場合の考え方

建設業で事業をやっていると経理担当者さんを

そろそろ雇おうかとなることが出てきます。

 

このときにどんな人を雇えば良いのかを解説します。

 

建設業は、建設業だけの経理をすることができる

建設業経理士という資格があります。

 

できれば、このような資格を取得している人を

経理担当者として雇うことで事業の業績を伸ばすことが

できる可能性が高くなります。

 

理由は毎月、事業の数字を確認できて社長さんの頭の中と

実際の数字との比較ができます。

 

月末の数字が分かるので資金繰り管理がやりやすくなり

無駄な借入をする必要がなくなります。

 

それと建設業経理士を雇っていて、その講習を受講すると

経審の加点が行われるようになる予定です。

 

ただ建設業経理士の資格を持っていればそれでよいか

というと実務は簡単ではありません。

 

建設業経理士は4級から1級となっています。

数字が低くなるほど、専門知識が必要な検定試験です。

 

中小企業の建設業で必要な知識は検定試験の内容から見ると

3級から2級くらいまでの人で十分であると思います。

 

1級になると上場企業で必要な知識も保有していることから

数億円規模の中小企業では知識を持て余してしまう可能性が高く

経理担当者さんと会社との仕事のミスマッチが起こる可能性が高いです。

 

知識レベルとしては、上記のようなことで

実務上ではできれば3年間の経験は欲しいです。

 

理由は、通常の経理担当者さんだと考えると

3年くらい実務を踏まないと経理処理、決算までのお仕事を

一人で完結することが難しいからです。

 

私の経験上だと建設業に関わらず、

一般的に決算まで一人でできるようにするには

3年くらいは必要であるということです。

 

加えて、中小企業の建設業は経理担当者さんに

人事、総務、財務などすべてのことが集中する可能性が

高いということです。

 

つまり、一人で会社を牛耳られる可能性が高く

必然的に誰からのチェックも受けないで仕事を完結する

可能性が高くなります。

 

 

 

 

チェック機能を会社として身に着ける

経理担当者さんが一人でやる可能性が高くなりますので

中小企業の社長さんとしてはチェック機能を身に着ける

ということが必要です。

 

どのようなチェック機能を身に着ける必要が

あるのでしょうか?

 

まず、社長さんは経理、総務、人事、財務の実務はせずに

経理担当者から必ず報告をしてもらって意思決定のみ行う

ということが大切です。

 

例え、知識、経験があったとしても絶対に実務を

社長さんが行ってはいけません。

 

理由は社長さんのお仕事ではないからです。

社長さんのお仕事はオーナー株主として意思決定を

行うことだからです。

 

このときに意思決定をできるような資料の提示を

経理担当者さんに求めなければなりません。

 

例えば、経理の報告であれば試算表の提示を受けて

各預金の残高、売掛金残高、買掛金残高、銀行借入の残高

などは必要です。

 

理由はキャッシュフローについて社長さんは考えないと

いけないからです。

 

あとは経理担当者さんだけに頼りきりになると

不正が心配です。

 

この点、顧問税理士さんの税務監査を毎月受けているから

大丈夫と思っていませんか?

 

顧問税理士さんは残念ながら提示を受けた資料やデータが

会社が出した正しいものであるとの前提で監査をします。

 

結論として社内不正を防止するには

社内で行わないといけません。

 

一番多いのは銀行や現金を使った不正なので

振込の決済は社長さんが行う、手許現金は小口だけに限る

といった対策が必要になると思います。

 

 

 

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