建設業向け

【建設業】現場の利益は工事台帳を作成し予実管理する


工事台帳と予実管理とは?

建設業では現場を管理するために工事台帳を使います。

 

工事台帳とはどんなものかというと

ざっくり申し上げると

「現場ごとの利益を数字で管理する台帳」

ということです。

 

現場ごとというのが重要で

事業で請け負っている現場、一つ一つの利益を計算して

事業としてうまく行っている現場なのかを確認します。

 

予実管理とは予算と実績を比較検討することです。

 

工事台帳では実際に現場ごとの収益と経費を書いていきます。

ということは、実際の数字を書いていくわけです。

 

予算は現場ごとに事前にこれくらいかかるだろう

ということで収益と経費を書いておくことです。

 

そして、予算と実績を比較検討することでさらに現場を

管理することです。

 

中小企業の社長さんは頭の中の感覚だけで

計算していることが多いと思います。

 

工事台帳と予実管理を行うことで違った現場の見方ができ

通常では気が付かなったことを確認することができます。

 

実務上、かなりメリットがある工事台帳の作成と

予実管理なのですがおざなりになりがちです。

 

なぜなのでしょうか?

 

理由はただ一つです。

「面倒くさい」ということです。

 

①どうやって作成したら良いのか分からない

②作成する時間的余裕がない

③社長さんも現場に行っている

といったことがあるかと思います。

 

こういった場合にはITの力を借りてフォーマットを作成し

そこに金額を入れるだけで作成できるようにしておきます。

 

フォーマットは以下で解説しますので

騙されたと思って作成をしてみてください。

 

色々なことが分かってきます。

 

 

 

工事台帳の作成方法とは?

工事台帳の作成方法

工事台帳の作成は次のとおりです。

ただ建設業許可を取っている事業主については

営業年度報告書を作成することもあります。

 

ここでは、そこまで考えた工事台帳の作成を前提として

解説していきます。

(前提として元請にならない事業主を前提とします。)

 

作成はエクセルを使います。

お勧めは、googleのスプレッドシートです。

無料で使えてWEB上での作成が可能なので

インターネットにつなぐことができればどこでも作成可能だからです。

 

1.表にする前に書くこと

①元請先:K株式会社などど書きます。

②受注金額:契約金額を書きます。

(注)受注金額を書く時の注意点

常用・応援などで人工精算の部分は請負契約ではないので

合計して書かないようにします。

③工期:2020/6/20~2021/5/31などと書きます。

(注)着工日と完成日(完成予定日)を書くのが良いです。

④工事名:MS工事など(請負契約書の現場名で良い)

 

以下の内容を表にしていきます。

基本的にはsheet1に現場をまとめて記載します。

 

売上関係

期間2020/62020/72020/82020/8などと書きます。
工事請求金額○○円○○円○○円○○円などと書きます。
常用○○円○○円○○円○○円などと書きます

上記は売上の区分として書いて行きます。

このときには、入金額ベースではなく請求書を発行したときに

書くことになります。

 

経費関係(直接費)

期間2020/62020/72020/82020/8などと書きます。
材料費○○円○○円○○円○○円などと書きます。
外注費○○円○○円○○円○○円などと書きます。

ここでは、材料費、外注費として書いていますが

材料の仕入先、外注先ごとに書いておくと良いです。

 

経費関係(間接費)

期間2020/62020/72020/82020/8などと書きます。
人件費○○円○○円○○円○○円などと書きます。
車両費○○円○○円○○円○○円などと書きます。
その他経費○○円○○円○○円○○円などと書きます。

上記のように各項目別に書くことになります。

スプレッドシートは表計算ソフトなので

別のところで項目別の金額を書いておいて

集計したものを上記に表示させるようにしておくと

計算が楽になります。

 

予算の設定

受注金額契約金額を書く
経費関係各項目別に上記のように書いておく

基本的には上記の実額を入力するものと同じように書くのですが

毎月の金額までは書く必要はありません。

請負工事にかかるであろう費用を書いてきます。

 

営業年度報告書の作成を楽にするために

営業年度報告書の作成を楽にするために以下のことも

まとめておくと営業年度報告書の作成も非常に楽です。

 

以下のことをセル(スプレッドシートの箱)に

埋めていくようにします。

 

①建設工事の種類:例えば、大工

②都道府県、市区町村:現場の住所を書いておくと良い。

③配置技術者名

④主任技術者

⑤管理技術者

 

以上のことは書いておく必要があるでしょう。

 

上記以外のことは、既に工事台帳に書いてあります。

営業年度報告書様に追加で記載しておくと

営業年度報告書を作成するときに使えて便利です。

 

 

 

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