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土地付き建物の購入した場合の注意点


土地付き建物の購入に関して

土地付き建物の購入に関しては、

土地と建物の金額が分けられているのか?

ということが確認ポイントです。

 

不動産業者によっては、土地付き建物の

同時購入なので、総額のみのざっくりとした

明細しか作成しないときがあります。

 

購入前に、土地と建物の金額を分ける様に

不動産業者へ依頼をしておきましょう。

 

もし分かれていないときは、土地又は建物の金額を

計算して、総額から控除することでどちらかの金額を

決定するしかありません。

 

こうしたことは明文規定が存在しません。

法律上、合理的に算定していれば認められますが、

もっと合理的な方法を国側が持っていた場合には

税務調査時にもめる可能性があります。

こうしたことの防止にも役立ちますので、

土地と建物の購入金額は分けてもらった方がいいです。

 

 

 

 

土地付き建物を購入した場合の注意点

さて、土地付き建物を購入した場合の注意点ですが、

何の目的で取得したかということが注意点です。

 

例えば、この土地付き建物を購入した理由が、

すでにある建物を取り壊して、新築するという

目的ですと、以下の様になります。

「旧建物(取り壊した建物)は土地の取得価額になる」

 

これは、以下の条件を満たすとこの様な処理となります。

・取得後おおむね1年以内

・旧建物の取り壊しに着手

・当初から建物を取り壊して土地のみの利用が目的だった

 

建物を取り壊した金額が土地の取得価額になるという

ことがどんな意味を持つのか?ということですが、

つまり、以下の意味になります。

 

★通常の取り壊し

(借方)        (貸方)

建物除却損 1,000万円  普通預金 1,100万円

除却費用  100万円(取壊費用)

つまり、建物の購入金額が全部損失(経費)になります。

 

☆今回の場合

(借方)        (貸方)

土地 1,000万円    普通預金 1,100万円

土地 100万円(取壊費用)

つまり、建物の購入金額が土地になってしまう。

土地は減価償却しない資産なので、ずっと土地のままになる。

この場合の経費は、なくなり、取り壊しに費用も含めて、

土地になってしまいます。

 

 

(法人税基本通達7-3-6)

 

 

ワンポイントアドバイス!

それでは、土地付き建物を購入して、実際に建物を使用したが、

取得後1年以内に取り壊して、新たな建物を建設した場合には

どうなってしまうのでしょうか?

 

この場合には、上記の3つの要件のうち、最後の1つを

満たしませんので、建物の購入費用はそのまま除却損として

経費になります。

 

しかし、土地付き建物を購入した時に、建物を使用する

目的だったこと、実際に建物を使用したことという

2つの反証すべきハードルがあります。

 

基本的には、税務署がまずは上記3つの要件に該当するという

証明をするのですが、その証明をされた場合には、というか、

認定してきた場合には、反証が必要です。

 

したがって、購入後の使用目的を不動産業者からの

請求書に書いておいてもらう(事前に)、

使用したことを証明する手段として、光熱費の

支払によって証明するという方法が考えられます。

 

 

この記事は、この記事を作成してる時点の法令に基づき

書かれています。法令に改正があった場合には、現在の

取り扱いとは違った取り扱いになる可能性があります。