インボイス制度

【インボイス制度の仕入税額控除計算】積上げ計算と割戻計算の違いとは?


積上げ計算で仕入税額控除を計算する方法

インボイス制度の下での

仕入税額計算では積上げ計算

が2つあります。

請求書等積上げ計算

帳簿積上げ計算

になります。

 

上記を解説する前に積上げ計算の

基本的な計算を確認しておきます。

仕入税額=A×B

A:請求書等に記載された消費税額等のうち課税仕入れに係る部分の金額の合計額

B:78/100

という計算になります。

 

上記が請求書等積上げ計算に

なり、原則的な計算方法です。

 

課税仕入れに係る部分の金額

の合計額とは要するに

本体金額を言い

 

一般的には税抜金額と

言われる金額になります。

 

78/100を乗じている理由は

消費税は国税と地方税に分かれていて

10%は7.8%と2.2%になるためです。

 

消費税の計算では国税分を先に計算し

地方税は国税を基に地方税分だけを

按分して計算する形式です。

 

結果、国税分の78/100にて

仕入税額控除を計算しています。

 

他方、もう一つの計算方法は

帳簿積上げ計算です。

課税仕入れの都度(注1)、課税仕入れに係る支払対価の額に110分の10(軽減税率の対象となる場合は108分の8)を乗じて算出した金額(1円未満の端数が生じたときは、端数を切捨てまたは四捨五入します。)を仮払消費税額等(注2)などとし、帳簿に記載(計上)している場合は、その金額の合計額に100分の78を掛けて算出する方法も認められます。

国税庁 No.6391 課税仕入れに係る消費税額の計算

 

帳簿積上げ計算の前提は消費税を

税抜経理方式で処理している場合です。

 

以下、(注1)と(注2)について

確認しておきます。

(注1) 例えば、課税仕入れに係る適格請求書の交付を受けた際に、当該適格請求書を単位として帳簿に仮払消費税額等として計上している場合のほか、課税期間の範囲内で一定の期間内に行った課税仕入れにつきまとめて交付を受けた適格請求書を単位として帳簿に仮払消費税額等として計上している場合が含まれます。
なお、帳簿積上げ計算において計上する仮払消費税額等については、受領した適格請求書ではない納品書または請求書を単位として計上することや継続的に買手の支払基準といった合理的な基準による単位により計上することでも差し支えありません。

(注2) 課税仕入れに係る支払対価の額には消費税額等を含みますので、帳簿に記載する仮払消費税額等は、一般的に、適格請求書等に記載された課税仕入れに係る支払対価の額に110分の10(軽減税率の対象となる場合は108分の8)を乗じて算出するものと考えられますが、例えば、課税仕入れに係る税抜対価の額が記載された納品書を基礎として帳簿に仮払消費税額等を記載する場合において、当該税抜対価の額に100分の10(軽減税率の対象となる場合は100分の8)を乗じて算出する方法も認められます。

 

(注1)で言わんとしていることは

インボイスに書いてある消費税を仮払消費税として処理すること

月締めインボイスなどを基に消費税を仮払消費税として処理すること

インボイスではない納品書や請求書を基に消費税を仮払消費税として処理すること

継続的に買手の支払い基準の消費税を仮払消費税として処理すること

といったことも含まれることになります。

 

(注2)で言わんとしていることは

インボイスでは本体金額と消費税の両方が書かれている税込であるため
帳簿上に仮払消費税で計上するのはインボイスに係れている消費税に
一般的にはなるわけですが・・・

税抜金額が書かれた納品書を基に税抜金額に10%又は8%を乗じて
計算した消費税を仮払消費税に計上する方法もOK

というわけです。

 

 

割戻し計算で仕入税額控除を計算する方法

割戻し計算をする場合には

要件があります。

 

売上税額を割戻しで計算している

場合に限られることになります。

 

では割戻し計算の方法は次の通りです。

仕入税額=(A)+(B)

(A):標準税率の対象となる税込仕入額×7.8/110

(B):軽減税率の対象となる税込仕入額×6.24/108

 

積上げ計算との違いは

仕入税額を計算する基となる金額が

税込金額になる点です。

 

税理士試験の消費税法を受験した

方は割戻し計算で習っていることが

多いのではないかと思います。

 

 

会計ソフトと税務ソフトが別々の場合の消費税の計算ポイント

インボイス制度の下で消費税の申告書を

作成するときに

 

会計ソフトで集計した消費税の申告の

基礎金額を税務ソフトに入れて行う

ときのポイントになります。

 

実務上の前提で申し上げると

会計ソフトは弥生会計を使っていて

税務ソフトは消費税の達人を

使っているといった場合ですね。

 

インボイス制度では積上げ計算と

割戻し計算の両方が存在するため

税務ソフトの消費税の基礎金額を

入力するボックスには

 

積上げ計算用

割戻し計算用

の2つのボックスが各税率ごとに設置された

のではないかと思います。

 

この場合、会計ソフトで消費税の計算も

できるときには会計ソフトでの消費税の計算

方法と税務ソフトで消費税の計算する方法

を一致させておかないと

 

会計ソフト側で計算した消費税と

税務ソフト側で計算した消費税の計算

は全然金額が一致しません。

 

会計ソフト側の消費税の申告書設定

で消費税の計算方法を確認してから

 

税務ソフトに基礎金額を入れる欄を

積上げ計算用又は割戻し計算用の

どちらかに入れて計算するということになります。

 

 

公式ブログはこちら(平日毎日更新中)

 

この記事は、この記事を作成してる時点の法令に基づき

書かれています。法令に改正があった場合には、現在の

取り扱いとは違った取り扱いになる可能性があります。

 

また、当記事についてのご質問はお受けしておりません。

個別的なご質問は以下の

個人相談スポット業務

からご依頼頂けると幸いです。