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【令和6年税制改正大綱】個人事業主の所得税・住民税の定額減税とは?


所得税・住民税の定額減税とは

対象者は

居住者の令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下である場合に限る

とされています。

 

個人事業主では事業以外の

収入がない前提であれば

事業所得が1,805万円以下

だと金額は該当します。

 

居住者とは1年以上日本に

住んでいる方です。

 

定額減税の金額は

  1. 本人は3万円
  2. 同一生計配偶者又は扶養親族(居住者に限る。以下、「同一生計配偶者等」という。)1人につき3万円

となっています。

 

本人が合計所得金額の要件を

満たした居住者では3万円の特別控除

が適用されます。

 

次に同一生計配偶者等になる方が

本人にいる場合には3万円×人数の金額が

特別控除に上乗せになります。

 

同一生計配偶者等とは

  1. 源泉控除対象配偶者で合計所得金額が48万円である者
  2. 扶養親族で居住者に該当する者

です。

 

住民税の対象者は所得税と

同じになりますが金額は

  1. 本人は1万円
  2. 同一生計配偶者又は扶養親族(居住者に限る。以下、「同一生計配偶者等」という。)1人につき1万円

になります。

 

因みに、国外居住者が

除かれていますので注意です。

 

 

所得税の減税の方法

では、個人事業主が所得税の

減税を受ける方法を確認します。

 

事業所得者では2024年(令和6年)

分の所得税に係る第1期分予定納税

から本人分に係る金額を控除します。

 

第1期分で控除しきれない金額は

第2期分予定納税から控除します。

 

また、先ほど挙げた同一生計配偶者等

では予定納税額の減額の承認の申請

により適用を受けることができるように

することになります。

 

減額の承認申請の提出期限は

2024年7月31日に延長されます。

現行制度は7月15日です。

 

ここまでを現実の世界に当てはめます。

 

第1期分の予定納税は7月です。

ここまでで減額申請をしなければ

本人分の3万円が控除されます。

 

予定納税額から3万円を

引ききれなかった場合には

第2期予定納税の11月に

差額が引かれます。

 

さて、7月中に減額申請をして

同一生計配偶者等について

申請を行った場合には

人数×3万円が

 

第1期予定納税から引かれて

もし引ききれなかった場合には

第2期予定納税から引かれる

ことになります。

 

減税が予定納税から3万円が

控除されると予定納税された

金額が減ることになり

 

結果、確定申告で計算した

確定した所得税から控除する

予定納税額も減り

 

このままでは減税分は確定申告で

追加納税するという減税ではない

措置になります。

 

事業所得者については

確定申告でも減税分を所得税から

控除することで減税を反映する

という手続きになります。

 

もちろん、確定申告で減税分を

書き漏れてしまうと納税する

ということになるため

 

2024年分の確定申告をする

ときには注意が必要です。

 

 

住民税の減税の方法

個人事業主の住民税の納付

方式は普通徴収です。

 

一般に1年分を4分割して住民税を

納付することになります。

 

では、住民税の減税の反映方法を

確認します。

 

所得税の予定納税と同じような

イメージで第1期分の普通徴収から

1万円を控除します。

 

もし、第1期分で1万円を引ききれない

場合には第2期分以降に順次繰り越され

適用されることになります。

 

実務上の注意点を申し上げると

減税分を納税額に反映し忘れる

というミスが考えられます。

 

つまり、普通に住民税の計算が

行われて年税額が確定して

 

そのまま4分割に割り振られて

納付書があなたの基へ届く

というようなイメージです。

 

まずは、令和6年6月に来る

住民税の課税通知書と

納付書をよく確認することを

お勧めします。

 

 

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この記事は、この記事を作成してる時点の法令に基づき

書かれています。法令に改正があった場合には、現在の

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