会社・事業

個人事業主の決算書分析をする方法を税理士が解説


会計ソフトに入力しているだけでできる分析

決算書分析というと難しいと

感じてしまうことがありますが

 

分析した内容が何を表している

のかを知ることで経営に活かす

ことができます。

 

会計ソフトに入力しているだけできる

分析は次のようなものがあります。

①前期当期比較

②5期間比較

③ABC分析

④キャッシュフロー分析

 

使っているソフトが継続して同じ

という場合には①と②はすぐに

比較することが可能です。

 

前期と当期を比較してわかることは

お金が前期と比べての増減など

前期との比較を行うことが可能です。

 

5期間比較は弥生会計の

プロフェッショナルについていますが

当期をを含む過去4年分の

数字の推移を確認できます。

 

当期にいたる金額が確認でき

あなたの事業がどのように推移して

いったのかがわかります。

 

ABC分析も弥生会計プロフェッショナル

についている機能です。

 

これは、売上先、仕入先で取引先が

大きい順にA→B→Cの順番でランクを

つけられた分析です。

 

もし売上先が1つであればそれが

すべての売上になっていることが

わかるといったことになります。

 

一つの売上先との取引が終了すれば

あなたの事業はかなり厳しくなるといった

ことがわかってきます。

 

売上の構成が売上先ごとにでるため

大口の取引先がどこなのかもわかる

便利機能です。

 

キャッシュフロー計算書は事業だけを

取り出した計算書になります。

 

キャッシュフロー計算書は

・営業活動のキャッシュフロー

・投資活動のキャッシュフロー

・財務稼働のキャッシュフロー

に分かれています。

 

営業活動は、事業だけでお金が増えたか

どうかを確認するもので

 

投資活動は固定資産を売買した

などのときのお金の増減

 

財務稼働は銀行からお金を借りた

返済したなどのお金の増減を

表すことになります。

 

キャッシュフローについては最後で

考え方をまとめます。

 

 

 

会計ソフトの入力を工夫してできる分析

会計ソフトでは入力を工夫するだけで

期間比較を別の側面から確認できる

分析が可能です。

 

それが部門別会計です。

主に売上の種類ごとに設定して

入力をしておくとよいです。

 

私は3つの資格保有者ですべての

業種の売上があったと仮定すると

①税理士業

②行政書士業

③社会保険労務士業

といったように3つに分けることができます。

 

部門別会計をしてないと前期と

当期で売上比較すると全体の

売上は比較可能ですが

 

税理士業ではいくら増えたのかな

といったことがわかりません。

 

部門別会計は経費にも設定可能

だったり、設定した部門の直下に

さらに細分化して設定可能です。

 

具体的には、税理士業だけの損益を

確認したい場合には、税理士業の

売上と経費には部門別の税理士業で

経理を行えばすぐに確認できます。

 

部門別を細分化する理由は

ざっくりした金額しかわからないからです。

 

税理士業の売上を構成する要素は

記帳代行、決算報酬、年末調整など

いろいろとあります。

 

こういった売上の請求別に細分化された

部門を設定して期間比較するだけでも

 

自分の事業がどのようになっているのかを

確認することができると思います。

 

 

資金繰りは事業と個人の両方で確認する

個人事業主の資金繰りの考え方は

事業の資金繰りと個人の資金繰りの

両方で考えることです。

 

個人事業主は売上のみが収入になり

それを事業と個人で使っています。

 

そうするといくら収入があれば問題ないのか

ということがわかっていないと資金計画を

立てることもできません。

 

事業の収入をすべて事業に使っている

ようなことは通常あえないので

あなたの経済を考えて資金繰りを

考えることになります。

 

さて、資金計画を立てる場合には

事業と個人で分けているとつかう金額

が明確になると思います。

 

事業は売上だけが収入になりあとは

経費の項目ごとの支出になります。

 

個人では支出だけになるため

個人で使う項目ごとに金額を割り振り

どれだけ使うのかを計画してみます。

 

最初は自由に数字を入れてみて

現実離れしている数字だったら

経費を削るなどの計画に見直す

必要があると思います。

 

売上は請求する項目ごとに分けて

考えているとどの請求を今後伸ばそう

といった具体的なイメージができて

事業が楽しくなると思います。

 

 

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