納付方法

還付と納付が同時に発生した場合の税金の相殺制度


還付と納付が同時に発生とは?

確定申告で税金を計算すると還付と納付が

同時に発生する場合があります。

 

例えば、所得税は還付で消費税は納付

といった状態です。

 

このような状態が発生する理由としては

税金ごとに計算方法が異なるからです。

 

所得税は多くの人が源泉所得税を天引きされ

所得税を前払しているので還付となるケースがあります。

 

逆に消費税では中間申告をする以外では

消費税を前払することはありません。

 

消費税は実際に支払った消費税と預かった消費税を

相殺することで計算していきます。

 

ですから、通常、日本国内で事業を行う場合で

黒字になれば支払った消費税よりも売上の消費税が

多くなるので納付になる可能性が高いのです。

 

このように税金の計算方法の違いや

課税方法の違いにより還付と納付が

一緒に発生するケースがあります。

 

このときに思うことは税金で相殺できないのか?

という疑問です。

 

 

税金の相殺制度とは?

上記のように税金で還付と納付が同時に

発生した場合には、税金同士で相殺をすることが

できることになっています。

 

こちらを「充当」と言います。

 

上記の例だと所得税の還付金と消費税の納付金を

充当することで相殺と同じ効果ができます。

 

では手続について確認していきます。

 

手続は、充当の申出書を管轄の税務署に

郵送するだけとなっています。

 

ただ、充当をする部門があり、

その部門は「管理運営部門」です。

 

こちらに郵送することになります。

 

文章書式といったものは存在しません。

理由は充当手続きは法律上、税務署が行う手続き

となっているからです。

 

充当の申出書自体は、充当してもらって大丈夫です

という納税者の意思表示として行っていきます。

 

 

 

充当した後は?

充当された後は次の2つの場合に応じて

処理が異なります。

 

充当しても還付が多い場合

例えば、所得税が100万円の還付

消費税が80万円の納付である場合には

所得税の還付金として20万円が

銀行口座へ入金されることになります。

 

充当しても納付が残る場合

例えば、所得税は100万円の還付で

消費税が120万円の還付といった場合です。

 

この場合には充当後の金額20万円を納付書に

書いて、金融機関で納付を行います。

 

 

 

公式ブログはこちら(平日毎日更新中)

 

この記事は、この記事を作成してる時点の法令に基づき

書かれています。法令に改正があった場合には、現在の

取り扱いとは違った取り扱いになる可能性があります。