中小企業の会計に関する基本要領は必要か?
中小企業の会計に関する基本要領とは?
この基本要領の目的は、
「中小企業の多様な実態に配慮し、その成長に資するため、
中小企業が会社法上の書類計算等を作成する際に、
参照するための会計処理や注記等を示すものである。」
ということが、中小企業庁の文章に掲載されています。
つまり、中小企業は多様な形態があるので、
画一的に会計処理すると実態に則しません。
会計処理の基本となる部分は基本要領は示すので、
その基本要領に則りながら、自社に合わせて
会計処理を行ってほしいということです。
信用保証協会では保証料が割引になる
中小企業の会計に関する基本要領の普及のために、
現状では、保証料が0.1%割り引いてくれる制度
になっています。
0.1%程度という数字が小さいとの指摘を
受けそうですが、1,000万円借りた場合には、
10,000円割引くということになりますので、
決して小さい数字だと侮ってはいけません。
現在の法定金利と比較すればかなり大きい数字です。
税理士に申告依頼している方は、是非、
中小企業の会計に関する基本要領に沿って決算書を
作成してもらいましょう!
金融機関では重要視されていないかも
今年に入って、某銀行の方に
中小企業の会計に関する基本要領を知っていますか?
と聞いたときがあります。
知らないとのこと。
現在、ほとんどの金融機関は保証協会付きの融資を
行っていますので、知っていると思ったのですが、
どういったものなのかを知らない人もいるようです。
つまり、銀行任せだと保証料について割引を
受けられない場合も出てきますので、
知っておいて損はない知識ではあります。
ですが、金融機関としては、回収さえできれば
良いわけなのであまり評価していない可能性があります。
ワンポイントアドバイス!
中小企業の会計に関する基本要領は決算書を作れる
方がいればそんなに難しくない会計処理です。
しかし、中小企業では、利益を出しように
装う、いわゆる粉飾が行われている場合があります。
そうしてしまうと中小企業の会計に関する基本要領
に該当しない決算書になってしまう可能性があります。
その後、借入の時に後悔することになる場合があるので、
慎重に考えて決算書の作成を行って頂きたいと思います。
この記事は、この記事を作成してる時点の法令に基づき
書かれています。法令に改正があった場合には、現在の
取り扱いとは違った取り扱いになる可能性があります。